子どもを連れて行ける市内のスポットの紹介をはじめ、子育て支援施設などもご案内します。
自然豊かな丹波市。優れた自然風景のそこかしこには、小さな生き物たちがたくさん棲んでいます。野鳥や昆虫、淡水魚など、里山ならではの生き物たちを身近に見つけることができるのも、丹波市で子育てをする醍醐味といえます。今回ご紹介する「青垣いきものふれあいの里」は、身近な小動物や植物の観察を通して、自然の大切さや生き物とのかかわり方を学ぶ施設です。
青垣いきものふれあいの里は、北近畿豊岡自動車道青垣ICから車を10分ほど走らせた山際にあります。裏山にはトンボやクワガタなど様々な生き物を観察しながら歩ける約3キロの散策路があり、年間を通して様々な探検・体験プログラムが組まれています。
手前の建物・ビジターセンターでは、常設的に約30種類の淡水魚を飼育・展示するほか、地形のジオラマ展示、野鳥や野生生物の紹介なども行われています。また季節に応じた企画展も好評で、就学前~小学校中学年くらいのお子様を中心に、市内外から多くのご家族が訪れています。
展示されている淡水魚は、オヤニラミやカジカなど、近くで取れる魚たちが中心です。丹波市の淡水魚で珍しいのは、アマゴも、ヤマメも生息しているということ。アマゴは太平洋側に注ぐ西日本の河川、ヤマメは日本海側に注ぐ河川に生息しているいうのが通常です。丹波市にこの2種が両方生息しているのは、市内に日本一低い中央分水嶺があるため。生き物たちはこの分水嶺を超えて自由に行き交い、南北の生物が混在するようになりました。特殊な地形が、生き物たちの多様性に繋がっています。丹波市がこれほど豊かな生物に囲まれていることを、長く住んでいても知らない人もいます。青垣いきものふれあいの里は、子どもたちに自分たちが過ごす場所の豊かさを再確認させてくれる場所だとも言えます。
常設展に加え、季節ごとの企画展も多彩に行っています。夏には昆虫展が行われ、虫取りに興味のある子どもたちを中心に賑わいます。
子どもたちのあこがれの的・カブトムシやクワガタなどの生きた昆虫のほか、2000点を超える昆虫標本を展示・紹介。展示されている虫の多くは年間通して施設内で飼育されていて、熱帯のアフリカ・コンゴ出身のカブトムシが、丹波市の中でも気温が低いといわれる青垣町の冬を越え、夏の昆虫展に姿を見せてくれているというのも、感慨深いものがあります。
独特のツヤが光る、タランドゥスオオツヤクワガタや、
言わずと知れた人気者・ヘラクレスオオカブトも展示され、子どもたちは目を輝かせて展示に見入ります。
独特な見た目で子どもたちの興味を惹きつける昆虫たち。小さな生き物を観察し、愛でる時間は、命の大切さへの理解へとつながります。また多くの昆虫の種類を知って覚えることは好奇心を刺激し、大きくなるにつれ、興味を持ったことを調べ、知っていく知識欲も育んでいきます。
夏休みは時間もたっぷりあり、早朝や夕方などは昆虫の観察にも適しています。パパ・ママもご自身が小さい頃の夏休みを思い出し、お子様と一緒に自然の中で生き物探しをする時間を持つのもいい過ごし方です。そして、丹波市近辺にいる生き物について知りたい方は、ぜひ青垣いきものふれあいの里へお越しください。
令和5年度の昆虫展は、7月15日(土)~8月27日(日)まで開催。かっこいい虫たちの展示に子どもたちも大喜び、さらに夏休みの自由研究のヒントも見つかるかもしれません。
期間:令和5年7月15日(土曜日)~ 8月27日(日曜日)
時間:9時~17時
入園:無料
休園:月曜日(祝日の場合は翌平日)
夏以降も、自然体験プログラムや企画展などを随時開催していますので、詳しくはホームページをご覧の上、プログラムに参加の場合は別途お申し込みをお願いいたします。
(職員の西垣一也さんにご解説いただきました。ありがとうございました)