子どもを連れて行ける市内のスポットの紹介をはじめ、子育て支援施設などもご案内します。
自然豊かでのどかな時間が流れる山南地域の認定こども園わだは、そんな恵まれた環境の中にある園のひとつです。
特徴的なのが、光が差し込む明るい園舎。どの部屋にもたっぷりと自然光が差し込み、子ども達の表情もより明るく輝いて見えます。
こども園わだでは「遊び」を通して生きる力の基礎を学ぶ教育・保育を理念としており、園内のあちこちにその工夫がみられます。
まずは園の特色の一つ「食育」。毎日の献立をわかりやすくイラストにし、その日に使われる食材を貼り出します。「元気な体を作るもの」「強い体を作るもの」「体の調子を整えるもの」など子ども達と一緒にカテゴライズすることで、自然に覚えていくようです。
さらに園内の小さな畑では実際に菜園活動も。自分達で収穫したさつまいもをスイートポテトにしたり、畑で採れた大豆を手でつぶし、手作りのお味噌も作ります。まさに楽しみながら、遊びながら「食育」を経験できるようになっています。
また当園で一番チカラを入れているのが「運動あそび」。これも当園の特色の一つで「げんきっず」として学期に一回、外部講師の指導のもと、0歳児から5歳児までが取り組んでいます。今回は安田式遊具を使っての遊びの様子を取材させていただきました。
ちなみに安田式遊具とは、鉄棒やサーキットなどの遊具を使い、楽しく遊びながらも子どもの考える力や意欲、また危険を回避する安全能力などを身につけることを目的とした体育遊び。
今回はうんていと鉄棒を使い、専門の指導員が子ども達を指導していきます。
「まずはぶら~んとぶら下がってみましょう!」
「次はぶら下がったまま、お尻フリフリしてみよう!」
「それができたら、ぶら下がったまま、前に進んでみよう!」
少しずつ段階をふんで、徐々に難易度をあげていきます。
まずは5歳児が、次に4歳児、最後に3歳児と、年長さんから順番に取り組むため、小さい子たちも成功するイメージがしやすいようです。
「ちゃんとできたよ!」「もっとやりたい!」「もう一回!」子ども達も回を重ねるごとにどんどん上手くなり、コツを掴んだ子も多くなりました。
ぶら下がるだけじゃなく、落ちて転ぶ時にも先に手をつき、自然と危険回避の能力が身についた様子。こちらもまさしく遊びながら「考える力」と「体の使い方」を学んでいます。
「体が動くと心も動く。その逆もそうですよね。運動を通して生きる力、考える力を身につけて欲しいです」
と、園長先生からお聞きした通りその思いは子ども達にも自然と届いているようです。
また、園の真後ろには知る人ぞ知る城跡・岩尾城が君臨。そのふもとは子ども達の散歩コースにもなっており、大人顔負けのスピードで、坂道を駆け上るのだそうです。
園に通う子ども達は、生きるための知恵、そして体幹の強さが自然と身に付くことでしょう。
園で取り組んでいるハンドベルは保護者にも大人気。お友達の奏でる音を聴き、音やリズムを合わせることを楽しみながらベルを鳴らします。曲に取り組む中で集中力が身につき、友達と心を通わせることにも繋がります。
音楽参観日には保護者に披露し、その美しい音色に感動して、涙する親御さんもいるのだそうです。